ClavierのBGMは音浴
光には波長があり色があり、明るい暗い、ヘッドライトはまぶしく、ロウソクは優しく灯るなど普段光は目で見ます。でも夏にまばゆい日差しの中、日光浴をされた経験があるはずです。肌で陽の光を感じ日に焼けます。
当然のことですが、音って光と同じく波なんです。
音楽は意識の上では耳で聞きますが、無意識のうちに陽の光と一緒で肌にも伝わります。
心地良い日差しの中で、まどろむように、
良い質い音の波は肌から、無意識のうちに緊張を解き、体をリラックスさせ、心を癒す。
これが他のBGMとちがう音浴もしくは
音楽浴。
音浴に必要な条件
ほとんど誰も考えなかった点です。
この点が他のレストランと根本的に違うので、音浴と銘打ってみたわけです。
心地良い音浴には心地良い音が必要です。
鳥のさえずりや川のせせらぎなど自然な音、心の安らぐ曲、快適な曲、
そして良いスピーカーを用意すれば、よい音浴となるかと言えば十分ではないのです。
実は音の出どころ、スピーカーの場所がとても大事。
問題はお客様の耳にどの方向から音が聞こえてくるか。
いかに文明や文化か発展しても、人間は後ろや頭上からの音は本能的に警戒します。
見えない方向からの音で、とてもびっくりした経験もあるでしょう。
見える方向つまり前からの音の方が安心できるのです。
飲食店を思い浮かべると、スピーカーはどこにあります?
答えは天井。吊り下げてあったり、埋め込み式がほとんどです。
店によっては素晴らしいオーディオを用意している事もあります。
高額なスピーカーがおいてあり皆様同じ向きに座っていれば、全員が前からの音を楽しめます。でもそのようなレイアウトはレストランでは考えにくいです。
また、よいスピーカーになるほど、指向性の問題で良い音が聞けるのは特定のポジションになってしまうのも、全員に対して良い音と言えなくなります。
Clavierには飲食店では稀なスピーカーと、世界でも珍しいスピーカーがあるのです。
日光浴を比喩で使いましたが、浴びるといえば誰もが好きな温泉
自宅の入浴も寛げますが、温泉の入浴はまた格別。
Clavierのオーディオから湧き出る音の泉、音泉でゆったり音浴して寛いで頂きたいです。
Piano
謎のピアノです。
Bechstein M180(ベヒシュタイン)
象牙と黒檀の鍵盤で、1930年代のモデルを40年ぐらい前に復刻生産されました。
長さが180cmと現代的には小さなグランドピアノ。
総アグラフ、澄んだ珠のような高音が特徴。
譜面台と脚部は1900年代の物をカスタマイズしてあります。
お好きな方にはとても貴重なピアノです。
プライベートな演奏会など承ります。
ご利用はご相談下さい。
オーディオ
スピーカー
他のレストランと一線を画すのは、ハイクオリティなスピーカー
スピーカーは2種類
ひとつはドイツDuevel社のBella Luna、独特なフォルムの無指向性スピーカー
おそらく飲食店で置いてあるところはほとんどないのに、飲食店に最適だと思います。
上部の放射状ユニットで音を360度に広げ、どのリスニングポイントでも、自然な音を楽しんでいただけます。
この無指向性スピーカーのおかげで、音浴の条件がクリアできるのです。
上部の放射状ユニットはタジン鍋を2つ重ねたように見るので、お客様があの鍋は何に使うのと良くお尋ねになります。
もう一つのスピーカーは、先ほどの謎のピアノ
ベヒシュタインです。グランドピアノから
音楽が流れます。
グランドピアノから
音楽が流れると、自動演奏ピアノをだと思う方がほとんどです。
違うのです、自動演奏ではありません。重ねて申し上げますがスピーカーです。
市販のスピーカーのようにお好きなCDを聞くことができます。
経緯は不明ですが、ヨーロッパのオーディオメーカーが、デモンストレーション用にスピーカーユニットを取り付けたのではと想像しています。
少し詳しく説明すると、ピアノの筐体(ボディ)をエンクロージャーとして利用して、音を響かせます。スピーカーユニットが6個、ピアノの下部(裏側)に取り付けられ
振動するのはピアノの響板自体です。ピアノの音色に近い音源は相性が良く、ビートのきいた音源は相性が良くないです。
ピアノの筐体から拡がる音は、木の温もりを感じさせ柔らかく、自然で耳に優しく響きます。
オーディオメーカーのデザインされた音作りのスピーカーと違い、いつまで聞いていても疲れない音色です。
ピアノはもちろん、ヴァイオリン、チェロ、コントラバス、ギター、ハープなどの弦楽器はオリジナルの楽器と一味違う出色の音色。極端に言えば、ベヒシュタインの筐体で脚色された音を出すスピーカー、芸術性を損なうことはないようです。
個人的にはオペラなど人の声が大好きです。
この音色と、スピーカーの箱としては重厚なピアノの筐体だから感じられる音の余韻が相まってBGMが音浴となっています。
オーディオ好きな方に気に入って頂けたら幸いです。
その他Audio
ご興味がない方は次へお進み下さい。
レコードプレーヤー、ターンテーブルはイギリスLINNの1972年製 LP12
ターンテーブルのマスターピースの一つです。
外部電源にLingo、フォノイコライザーにUphorikを使用しています。
アンプは真空管アンプでイギリスEAR社のV12、名車ジャガーのV12気筒エンジンをモデルにしたデザインで、真空管がV字に並ぶ美しいスタイル。
グランドピアノの筐体をドライヴ出来るパワーと、真空管のソフトで繊細なニュアンスが楽しめます。
CDプレーヤーはイタリアのUnison Research社Unico CDE
電源には
Accuphase のClean Power Supply PS 500Vと
CSE社のHYBRID isolation regulator HB-2210
さらにハイクオリティーサウンドの仕掛けがご用意してあります。
こちらはいらしてからのお楽しみです。
お酒、ドリンク
バーテンダーを志望した通り
ワイン以外も大好きです。
日本酒、焼酎、ビール、
ウイスキー、コニャック、アルマニャック、ジン、ラム、テキーラ、ウオッカ
なんでもご用意してあります。
ワインもフランスだけでなく、ワールドワイドに。
お酒の個性を生かしてお勧めしています。
ソフトドリンクも個性的、普通のレストランにはないものをご案内致します。
準備があるので、ご予約時にご相談下さい。
食材
最も大切なことは必然。
それは旬、生産者の理念、品質と状態、なぜそれを選ぶのか明確にして、よく考えること。
フランス料理店の経験が長かったので、フレンチでお馴染みの食材がございます。
サービス人でしたが、お客様に食材のご案内をする準備として、当時から食材の業者と親しくしていました。おかげで、質の高い食材をご用意しております。
魚介は主に築地から仕入れています。築地は開業してからお付き合いが始まりました。
いわゆる目利きは出来ませんが、銀座の名店きよ田の新津さんが仕入れていた仲卸業者とご縁を頂き、最良の状態の食材を選んで頂いています。魚を選ぶ能力はプロには及びません。中途半端な知識もないので、素直に知らないので教えてくださいとお願いしています。親切に知識と情報を教えて下さる方が師匠となり、勉強しています。
人と接する仕事をしていたので、人を見る目は養われたのでしょう。通ううちに良い仲卸業者、すなわち良い目利きが出来る職人であり、人間的にも素晴らしい方々とのネットワークができました。
寿司屋の修行はゼロでも、トップレベルの寿司屋の仕入れと遜色ない食材を集めることも可能になりました。
品数が多く客数が少ない業態なので極端な場合、鯵1匹と蛤1個でもそういう品質の食材を選んでおいて下る、信頼関係を大切に仕入れをしています。
いくつか漁港や漁師から直接仕入れるルートもあります。量的な問題もあるので、お人数が多いご予約、フェアやイベントなどでご用意致します。
意味と価値のある食材を揃えてお迎えすることが信条です。
高級食材から、カジュアルな食材まで幅広くご要望にお応え致します。
グラス
Zalto(ザルト)が最高
多くのグラスメーカーがありますが、香りと味のポテンシャルを最も引き出すグラスだと思います。各社のグラスを展示しているショールームで、担当の方に協力をお願いして全部のメーカーのグラスに
ワインを注いでみました。
先ずはシャンパーニュグラスを選びました。
方法は次の通り、3人で試飲しました。
Champagneを各社のシャンパーニュ用グラスで試し
同じChampagne各社のスタンダード白
ワイングラス、高級白
ワイン用グラス、
赤
ワインではボルドータイプとブルゴーニュタイプ
つまり大きく5つのタイプのグラスでメーカーの違いを比較
シャンパーニュ用グラス、ザルトが1番
スタンダード白
ワイングラス、ザルトが1番
高級白
ワイン用グラス、ザルトが1番
赤
ワインボルドー、ザルトが1番
赤
ワインブルゴーニュ、ザルトが1番
3人とも同じ意見
グラスごとに香りと味が、強調されたり隠されたり変化する中
香りも味も1番いい、香りと味のバランスがとてもいい
面白いことに良い部分を引き出すが、悪い部分を強調しない
神秘的な機能です。
続いて3種類の
ワイン、ブルゴーニュシャルドネ、ボルドーの赤、ブルゴーニュの赤をそれぞれに合わせてデザインされたグラスでテスト
予想通りザルトが1番、すべてのグラスをザルトに決めました。
ザルトの難点は扱いに気を付けないと、割れやすい
極端に言えば気を付けていても、すぐ割れる
厄介ですが、機能美としては最良
フォルム、大きさ、厚み、重さ、価格などの要素で
人それぞれお好みのグラスがあってよいと思います。
もちろん
ワインによっては相性ぴったりのグラスが見つかると思います。
参考ですが、お好きな方の多いLobmeyr(ロブマイヤー)
ザルトより工芸品としての魅力は高い
デザイン、手で触れた感覚、持ち心地、グラスに口が触れた感触は卓越しています。
グラスを傾け
ワインが舌の上に広がる瞬間は快感だと思います。
香り
嗅覚の感度が日本一高くなるレストラン
ワインの香り、焼いた肉の香り、揚げ物の香ばしい香り、いろいろな局面で香りを褒めて頂く事があります。理由は沢山あります。
でも最初は香りが知覚される仕組みを
香りの分子は空気中の水分子(水蒸気)によって多く運ばれ、鼻で知覚されます。
湿度と温度が香りに与える影響は大きなものです。
ワインの香りも乾燥した空間では香りがなくなります。
特に冬場は、同じ
ワインでも他の店とでは香りの立ち方が違います。
味と香りは密接で、風邪をひいて鼻が詰まると味が分からなくなったことがあると思います。また、目隠しして鼻をつまむと味が全く分からず、赤
ワイン白
ワインの判別も出来ない
という実験をテレビで見かける事もあります。
逆に、香りがしっかりしているほど、味わいも一層引き立つのが道理でしょう。
香りの分子が空気中に長く留まっていることも、香りを感じる上で重要です。これも湿度と温度に由来し対流することによって生じますが、見逃してはいけないのが空気の流れつまり風です。送風を伴うエアコンは店によって、またその店の場所によって強弱があります。グラスから立ち上る
ワインの香りも、冷暖房の風とともに飛んでしまっては残念な限りです。エアコンのところで説明した、輻射熱の無風の環境は、
ワインの香りを余すところなく堪能するためには、この上なく効果的です。
お酒へのご興味が旺盛なお客様が大勢お見えになりますが、
日本酒が一番感動したとコメントを頂く事が多くあります。当初は意表を突かれましたが、グラスのポテンシャルと香りの環境の相乗効果は、経験豊かな方達でも未経験、だからこそ印象深い体験だったのでしょう。
脱・洗剤
ピカピカなグラスのために
グラスに洗剤は使いません。
洗剤の代わりに電気分解したアルカリイオン水を使います。
ミネラルウォーターのアルカリイオン水ではありません。
飲料のアルカリイオン水のphはだいたい7.4~9.9ぐらい
洗剤の代わりのアルカリイオン水のphは12.5の強アルカリ。
油が乳化して水に溶けます。少しの水ですすぐと水と一緒に流れてきれいになります。
かなり簡単に説明するとこんな感じです。
一般的なメリットは2つのエコ(エコロジー)
洗剤の界面活性剤は石油です。洗剤を使わないと環境に優しいです。
洗剤の界面活性剤は石油です。洗剤を使うと界面活性剤を洗い流すのが難しいです。
したがって洗い物をすすぐのに、たくさん水が必要です。
洗剤を使わないことで節水が出来ます。
レストランのメリット
大きく3つ
グラスがピカピカ、除菌効果、農薬除去
洗剤を使うと界面活性剤を洗い流すのが難しいですと書きましたが、
厳密にはすすいでも完全に界面活性剤は残っています。
たとえば、グラスにオリーブ油を一滴付けて布でふくと油は伸びて広がり拭き取れません。
界面活性剤も拭き取れずに薄くグラスをコーティングした状態になります。
グラスに油の被膜が有る状態と被膜が無い状態
必ず鏡の前に座る美容院や床屋では、鏡を水で磨いているのをご存知ですか?
グラスから油の被膜をなくせば、限りなく透き通って見えます。
だからピカピカなのです。
殺菌力が高く、除菌が出来る。除菌出来れば、雑菌による匂いがなくなり、消臭もできる。
洗浄およびアルカリイオン水をスプレーして、衛生的
無農薬や、減農薬の野菜を購入する方が良いのは当然ですが、
アルカリイオン水または希釈したアルカリイオン水で、野菜などを洗浄すれば農薬を除去できます。同様に放射性物質の有効です。(あくまで表面に残留しているものだけ)
また、無農薬の野菜が万全かの議論はここでは置いておきます。
エアコン
無風でエアコントロールなので快適
輻射熱の冷暖房です。
オイルヒーターはご存知だと思いますが、夏は冷水を循環させて冷房します。
特徴は5つ、無風、無音、一日中そして一年中定温、夏は適度に除湿し、冬はエアコンによる乾燥なし
都内のインドアで最も快適です。無風、無音は一切ストレスがありません。オーディオのため完全防音に近く、逆にBGMがとぎれて静かになると、静かすぎて緊張感があります。
先に書いた音浴に一役も二役も買っています。
欠点は急速な冷房と暖房が出来ないことです。
グランドピアノがあるので、夏の除湿と冬の加湿で通年湿度を安定にしています。
目指すは湿度50%、人にも心地良いことは言うまでもありません。
夏は軽井沢や高原の避暑地のように爽やかです。
Le Clavier有栖川を使いこなすトリセツ